挑戦すれば、必ず困難にぶつかります。
KIDO PACKAGINGが デジタル印刷プロジェクト を立ち上げたときも、それは同じでした。
「売れると思ったのに、まったく売れない」 「今までのやり方が通用しない」
「本当にこの技術は必要とされるのか?」
貢献 創造 団結
KIDO PACKAGINGの求める人物を表す3つのキーワードです。このプロジェクトメンバーはどうやって困難を乗り越えたのか?
何度も壁にぶつかりながら、私たちは考え、試し、前に進もうとチャレンジを続けました。
そしてそれを仲間とともに乗り越えてきました。一人では越えられない壁も、チームで知恵を出し合い、力を合わせることで突破できます。
そんな挑戦を支え合う仲間のエピソードから、KIDO PACKAGINGの持つマインドを感じていただけたら嬉しく思います。
2025年1月21日 座談会当日現在
社長木戸: このプロジェクトを始めることになった最大の理由は、『このままでは勝てない』 という強い危機感でした。 長年、グラビア印刷によるパッケージの印刷を手がけてきましたが、近年競争が一段と激しくなってきて、営業に行っても、お客様から『他社と何が違うんですか?』と聞かれることが増え、 価格競争に巻き込まれる場面が多くなってきたんです。
うちの会社は職人の技術を活かし、業界の老舗企業として高品質なグラビア印刷を提供してきました。 しかし、業界全体が成熟し、グラビア印刷の技術だけでは差別化が難しくなってきました。 さらに業界の超大手企業が資本力を活かし、規模の経済を追及してくる中で、中小企業であるわれわれが同じ土俵で戦っていては、いずれ限界が来るのは目に見えていました。
N.S.(営業): 品質が良くても、少しでも見積もりが安い会社があれば、そちらに発注が流れてしまう。 『何か他社にない武器を作らないと、いずれ立ち行かなくなるのでは』という危機感は、営業の現場でもひしひしと感じていました。 ただ、どうすればいいのか?そこが大きな課題でした。何か新しい技術を導入するにしても、単なる機械のアップデートでは意味がない。 業界全体の流れを変えられるような、革新的な取り組みが必要だったのです。
海外展示会での衝撃と「デジタル印刷」への着目
社長木戸:
そんな中で、2013年に海外の展示会に参加する機会がありました。そこで、翌2014年に世界で初めてパッケージ用の広幅デジタル印刷機が発売されることを知ったのです。
取締役井上: 20年ぐらい前からイスラエルにはすごい印刷機械があるっていう噂は聞いて知っていたんですよ。 ただ産業用としては精度が低い、コストが合わない、量産向きではないなどの課題があり、うちの会社のような業態には向かないと思っていました。
社長木戸:
しかし、展示会で見た印刷機械は印刷精度が飛躍的に向上し、グラビア印刷と遜色ないクオリティになっていたんです。
この機械があれば、小ロット対応・短納期・バリアブル対応が可能になり、今までの印刷とは全く違うアプローチができると感じました。
グラビア印刷の競争には限界を感じていたころだったので、従来の印刷の枠を超えた、新しい市場を作れるかもしれない。そう直感しました。
社長木戸: 展示会の後、すぐにメーカーとコンタクトを取り、開発拠点のあるイスラエルに飛びました。これはもう、実際に開発中の機械を見て確認するしかないと思ったんです。
そこで、うちの技術者と一緒に『この機械が本当に実用レベルなのか?』を徹底的に検証しました。 機械の構造、インクの種類、耐久性、印刷精度…すべてを細かくチェックして、うちの会社のラインに組み込めるかどうかを確認しました。 結論として、『これは十分実用化できる』と確信しました。特に、グラビア印刷との併用によって、今までにない新しい市場を開拓できる可能性を感じました。
紙の印刷の分野では、既にネット印刷通販会社が印刷業界に革命を起こしていました。
小規模の印刷は高単価になり、一つのものを大量に印刷をするほうが効率が良いという当たり前を壊したわけです。
ネット通販で小ロットの発注を集めて規模を大きくして印刷し、非効率を効率化して低単価で小ロットの印刷物を提供する。
「Web to Print」という新たなスタイルを印刷業界に作り、イノベーターたちは劇的に成長していました。
グラビア印刷方式ではネット通販方式によるオンライン発注の小ロット印刷はまだどこもやっていない。でも、デジタル印刷機を使えばできる可能性がある。
大手が参入して市場を作る前に、私たちでマーケットを作れば、これは面白いかもしれないと思いました。
その時に、これはチャンスだと思い、2014年に世界初のパッケージ向け広幅デジタル印刷機(グラビア印刷機と同等程度の大きい幅)初回製造分5台のうちの1台を弊社に回してもらう契約をまとめました。
取締役西出: 私はチャレンジすることに対して賛成でした。KIDO PACKAGINGは代理店を通した営業を遠慮させていただいているんですね。 直接エンドユーザーとのお取引になりますので彼らの情報を持っています。やはりもっと小ロットで印刷できないのかという要望があることを社長含め全員が認識をしていました。 なので、願ったり叶ったりというか、社長にも、これは一度チャレンジする価値があるという判断があったと思うんです。 印刷の後の工程は、グラビアで培ってきたものに工夫を加えれば活用できることもあり、商流に広がりも出せるのでは…という思惑もありました。
Y.S.(デザイン): スペックとか、何ができるかの概要は聞いていました。実際デザインをしてみると、グラビアでやっているデザインと大きな差は無いっていうところはありました。 ただ印刷の版を使わないっていうのを聞いて、時代が変わるんやねって、率直に変化を受け止めた感じはありました。
K.T.(データ作成): ついにうち(の印刷)もデジタル時代に入るかっていうような感想でした。小ロット事業に対して、本気で向かっていくんだな、っていう印象を持ちましたんで感慨は深かったです。
A.Y.(生産管理): 非常に面白い新サービスだと思った反面、小ロットで振り分ける製品は作ったことがなく、これをどうやって現状の生産管理体制や仕入れの流れにあわせていくんだろうな、 あとは売値をどう決めるのかな、そもそも需要や市場は本当にあるのか?マーケットをとれるのか?など気になることはいくつもありました。 勝手の違うサービスなので準備が大変そうだなと直感的には感じました。
社長木戸: 最初はみんな半信半疑でしたね(笑)。でも、私は全く新しいことをやってみたかった。『この技術は、うちの会社の未来を変える』 と。
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